目からウロコの文化人類学入門
−人間探検ガイドブック−

2010年1月 重版第8刷

ミネルヴァ書房 アマゾン 紀伊国屋書店


内容
 

 全国の三省堂書店でベストセラー23位に 

 全国の大学生協書店でベストセラー82位に 

楽天市場民俗部門10位に(2007年8月)

 書評 

引用


ISBN 4-623-03726-6
書名 目からウロコの文化人類学入門
サブタイトル 人間探検ガイドブック
シリーズ名 MINERVA TEXT LIBRARY27
著者 斗鬼正一著
発行 ミネルヴァ書房
判型 A5/192ページ
刊行 2003-04-10
価格 税込 2310円
概要 「文化人類学」はその名前を見ただけで「難しそう」「硬そう」という印象をもってしまい、ふれてみようとも思わない人が多い。本書は、そういった「外見」で判断してしまう読者を、楽しい文化人類学の世界へ引きずり込む、わかりやすい入門書。
目次 1 人間探検の学・文化人類学
2 文化という大発明
3 文化の作られ方
4 環境と文化の関係
5 人の行動と文化
6 人は色をどう見ているのか
7 人は音をどう聞いているのか
8 食、味覚と文化
9 なぜ美しい風景は美しいのか
10 なぜ美人は美人なのか
11 不潔、清潔とは何か
12 正常、異常とは何か
13 国際化と民族のアイデンティティ
14 共生の時代を上手に生きる
15 国際化の中で日本文化を考える
16 フィールドワークという人間探検
17 フィールドワークのテクニック

三省堂書店全国ベストセラー23位にランク!

ベストセラー
▼三省堂書店で売れている本を分野別にご紹介
一般書ベスト50 文庫ベスト50 新書ベスト50 コミックベスト50 洋書ベスト
対象期間 2003/6/9〜2003/6/15

書名 巻数 著者名 出版社名 価格  
1 夢への階段 中谷人志 双葉社                  952
2 少年カフカ                                                    村上春樹                 新潮社                  950
3 ダレン・シャン                                  8               ダレン・シャン              小学館                  1500
4 世界の中心で、愛をさけぶ                                             片山恭一                 小学館                  1400
5 魔法の杖                                                     ジョ−ジア・ル−シス・サバス       ソニ−・マガジンズ            1800
6 開放区                                                      木村拓哉                 集英社                  1900
7 大悟の法                                                     大川隆法                 幸福の科学出版              2000
8 DUO 3.0 テキスト                                                                  アイシ−ピ−               1200
9 ベ−シック労働法                                                 浜村彰                  有斐閣                  1900
10 輝く日の宮                                                    丸谷才一                 講談社                  1800
11 不安の力                                                     五木寛之                 集英社                  1300
12 民事訴訟法                                                    納谷広美                 八千代出版                2900
13 おもいッきりテレビ                                no.23                                日本テレビ放送網             552
14 あいのり                                     5                                    学習研究社                933
15 学力は家庭で伸びる                                                陰山英男                 小学館                  1000
16 ファイナルファンタジ−10−2アルティマニア                                   スタジオベントスタッフ          デジキュ−ブ               1800
17 朝には紅顔ありて                                                 大谷光真                 角川書店                 1200
18 13カ月と13週と13日と満月の夜                                        アレックス・シアラ−           求龍堂                  1200
19 すべては「単純に(シンプリファイ)!」でうまくいく                                ローター・J.ザイヴァート        飛鳥新社                 1600
20 現代政治をみる眼                                                 竹尾隆                  八千代出版                2300
21 ポケット六法                                   平成15年版          平井宜雄                 有斐閣                  1500
22 民法総則講義                                                   河野弘矩                 八千代出版                3100
23 目からウロコの文化人類学入門                                           斗鬼正一                 ミネルヴァ書房              2200
24 日商簿記検定合格3級商業簿記問題集                                        鈴木豊                  税務経理協会               1700
25 全国法科大学院ガイドブック                            2003年夏号                              中央経済社                950
26 キャッチャ−・イン・ザ・ライ                                           J.D.サリンジャー           白水社                  1600
27 法学序説                                                     斎藤静敬                 八千代出版                3300
28 夏ぴあ                                      首都圏版 〔2003年〕                         ぴあ                   667
30 楽園スパでキレイを極める!                                                                 文藝春秋                 933

全国の大学生協書店で82位にランク!

 調査日  2003年5月15日  全国大学生協書籍売上集計システムより

NO
書名
著者
出版社
本体 出版年月
ISBN
1
メディア・コントロール 正義なき民主主義と国際社会集英社新書0190A
ノーム・チョムスキー 鈴木主税
集英社 660 200304
4087201902
2 論理トレーニング 哲学教科書シリーズ 野矢茂樹 産業図書 2400 199711 4782802056
3 帝国 グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性 アントニオ・ネグリ マイケル・ハート 以文社 5600 200301 4753102246
4 心理学がわかる。 Aera mook89新版 朝日新聞社 1300 200305 4022741392
5 動物化する世界の中で 全共闘以降の日本、ポストモダン以降の批評集英社新書0188C 東浩紀 笠井潔 集英社 660 200304 4087201880
6 論理トレーニング101題  野矢茂樹 産業図書 2000 200105 478280136X
7 知へのステップ 大学生からのスタディ・スキルズ 学習技術研究会 くろしお出版 1900 200204 4874242472
8 論争・学力崩壊2003 中公新書ラクレ86 中井浩一 中央公論新社 760 200304 4121500865
9 若者が《社会的弱者》に転落する 新書y074 宮本みち子 洋泉社 720 200211 4896916786
10 テレビの21世紀 岩波新書新赤版830 岡村黎明 岩波書店 740 200303 4004308305
11 データで読む家族問題 NHKブックス965 湯沢雍彦 日本放送出版協会 1070 200303 4140019654
12 岩波講座近代日本の文化史10 問われる歴史と主体 小森陽一 岩波書店 3400 200304 4000110802
13 ジンメル・つながりの哲学 NHKブックス968 菅野仁 日本放送出版協会 970 200304 4140019689
14 レポート・論文・プレゼンスキルズ レポート・論文執筆の基礎とプレゼンテーション 石坂春秋 くろしお出版 1400 200303 4874242731
15 世界システム論で読む日本 講談社選書メチエ266 山下範久 講談社 1600 200304 406258266X
16 帝国以後 アメリカ・システムの崩壊 エマニュエル・トッド 石崎晴己 藤原書店 2500 200304 4894343320
17 ドイツ史10講 岩波新書新赤版826 坂井栄八郎 岩波書店 740 200302 4004308267
18 心理学辞典  中島義明 有斐閣 6800 199901 4641002592
19 啓蒙主義の哲学上 ちくま学芸文庫カ22−1 エルンスト・カッシーラー 中野好之 筑摩書房 1300 200304 4480087710
20 「アジア」はどう語られてきたか 近代日本のオリエンタリズム 子安宣邦 藤原書店 3000 200304 4894343355
21 日本の時代史12 戦国の地域国家 石上英一 吉川弘文館 3200 200305 4642008128
22 教えることの復権 ちくま新書399 大村浜 苅谷剛彦 筑摩書房 720 200303 4480059997
23 啓蒙主義の哲学下 ちくま学芸文庫カ22−2 エルンスト・カッシーラー 中野好之 筑摩書房 1300 200304 4480087729
24 疑似科学と科学の哲学  伊勢田哲治 名古屋大学出版会 2800 200301 4815804532
25 誰もがその人らしく男女共同参画 岩波ブックレットno.593 21世紀男女平等を進める会 岩波書店 480 200304 4000092936
26 質的研究入門 〈人間の科学〉のための方法論 ウヴェ・フリック 小田博志 春秋社 3700 200210 4393499093
27 講座社会学15 社会運動 東京大学出版会 3200 200304 4130551159
28 〈民主〉と〈愛国〉 戦後日本のナショナリズムと公共性 小熊英二 新曜社 6300 200210 4788508192
29 知の技法 東京大学教養学部「基礎演習」テキスト 小林康夫 船曳建夫 東京大学出版会 1500 199404 4130033050
30 デジタル社会のリテラシー 「学びのコミュニティ」をデザインする 山内祐平 岩波書店 2300 200304 4000240048
31 20世紀日本の歴史学  永原慶二 吉川弘文館 3200 200303 4642077979
32 ダイオキシン 神話の終焉シリーズ地球と人間の環境を考える02 渡辺正 林俊郎 日本評論社 1600 200301 4535048223
33 スペインのユダヤ人 世界史リブレット59 関哲行 山川出版社(千代田区) 729 200304 4634345900
34 世界の森林破壊を追う 緑と人の歴史と未来朝日選書725 石弘之 朝日新聞社 1200 200304 4022598255
35 呪われた部分有用性の限界 ちくま学芸文庫ハ12−4 ジョルジュ・バタイユ 中山元 筑摩書房 1500 200304 4480087478
36 夜と霧 新版 ヴィクトル・エミール・フランクル 池田香代子 みすず書房 1500 200211 4622039702
37 フィールドワーク 書を持って街へ出ようワードマップ 佐藤郁哉 新曜社 1800 199209 4788504286
38 ねじ曲げられた桜 美意識と軍国主義 大貫恵美子 岩波書店 4000 200304 4000017969
39 図説世界の歴史4 ビザンツ帝国とイスラーム文明 J.M.ロバーツ 創元社(大阪) 2400 200304 4422202448
40 14歳からの哲学 考えるための教科書 池田晶子 トランスビュー 1200 200303 4901510142
41 東南アジアの建国神話 世界史リブレット72 弘末雅士 山川出版社(千代田区) 729 200304 4634347202
42 「心」はあるのか ちくま新書391 橋爪大三郎 筑摩書房 680 200303 4480059911
43 臨床心理学3−3  金剛出版 1600 200305 4772407820
44 ポストコロニアル理性批判 消え去りゆく現在の歴史のために ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァッ 上村忠男 月曜社 5500 200304 4901477064
45 「ことば」の課外授業 “ハダシの学者”の言語学1週間新書y084 西江雅之 洋泉社 720 200304 4896917197
46 世界史年表・地図 第9版 亀井高孝 吉川弘文館 1300 200304 464207841X
47 遣唐使の見た中国 歴史文化ライブラリー154 古瀬奈津子 吉川弘文館 1700 200305 4642055541
48 ことばを鍛えるイギリスの学校 国語教育で何ができるか 山本麻子 岩波書店 2000 200304 4000228315
49 フリーターという生き方  小杉礼子 勁草書房 2000 200303 4326652764
50 ジェンダーで学ぶ教育  天野正子 木村涼子 世界思想社 1900 200304 4790709922
51 現代日本の詩歌  吉本隆明 毎日新聞社 1500 200304 4620316318
52 籤引き将軍足利義教 講談社選書メチエ267 今谷明 講談社 1500 200304 4062582678
53 「モノと女」の戦後史 身体性・家庭性・社会性を軸に平凡社ライブラリー462 天野正子 桜井厚 平凡社 1300 200303 4582764622
54 ヨーロッパの形成 950年−1350年における征服,植民,文化変容叢書・ウニベルシタス757 ロバート・バートレット 伊藤誓 法政大学出版局 7200 200304 4588007572
55 「心」と戦争  高橋哲哉 晶文社 1400 200304 4794965680
56 歴史のなかのカースト 近代インドの〈自画像〉世界歴史選書 藤井毅 岩波書店 2600 200304 4000268449
57 愛と怒り闘う勇気 女性ジャーナリストいのちの記録 松井やより 岩波書店 1800 200304 4000220152
58 反ナショナリズム 帝国の妄想と国家の暴力に抗して 姜尚中 教育史料出版会 1900 200305 4876524300
59 愛国主義の創成 ナショナリズムから近代中国をみる世界歴史選書 吉澤誠一郎 岩波書店 2600 200303 4000268430
60 マクルーハン理論 電子メディアの可能性平凡社ライブラリー461 マーシャル・マクルーハン エドマンド・カーペンター 平凡社 1200 200303 4582764614
61 自分を見つける心理分析 セルフ・カウンセリング入門ブルーバックスB−1405 渡辺康麿 講談社 900 200303 4062574055
62 場所を消費する 叢書・ウニベルシタス769 ジョン・アーリ 吉原直樹 法政大学出版局 4800 200304 4588007696
63 レヴィナス 何のために生きるのかシリーズ・哲学のエッセンス 小泉義之 日本放送出版協会 1000 200303 4140093056
64 環境運動と新しい公共圏 環境社会学のパースペクティブ 長谷川公一 有斐閣 4700 200304 4641076677
65 なぜメディア研究か 経験・テクスト・他者 ロジャー・シルバーストーン 吉見俊哉 せりか書房 2800 200304 4796702482
66 現代言語学の潮流  山梨正明 有馬道子 勁草書房 2800 200303 432610144X
67 琉球と中国 忘れられた冊封使歴史文化ライブラリー153 原田禹雄 吉川弘文館 1700 200305 4642055533
68 共同行為としての学習・発達 社会文化的アプローチの視座認識と文化1 田島信元 金子書房 2800 200304 4760892516
69 視覚の文法 脳が物を見る法則 ドナルド・D.ホフマン 原淳子 紀伊国屋書店 3200 200303 4314009349
70 自信力はどう育つか 思春期の子ども世界4都市調査からの提言朝日選書726 河地和子 朝日新聞社 1200 200304 4022598263
71 存在と時間1 中公クラシックスW28 マルティン・ハイデッガー 原佑 中央公論新社 1500 200304 4121600517
72 ラブレーの宗教 16世紀における不信仰の問題叢書・ウニベルシタス751 リュシアン・フェーヴル 高橋薫 法政大学出版局 11000 200305 4588007513
73 王の二つの身体上 ちくま学芸文庫カ23−1 エルンスト・ハルトヴィヒ・カントロヴィチ 小林公 筑摩書房 1500 200305 4480087648
74 家族心理学 社会変動・発達・ジェンダーの視点 柏木恵子 東京大学出版会 3200 200304 4130120409
75 日本語の誕生 古代の文字と表記歴史文化ライブラリー151 沖森卓也 吉川弘文館 1700 200304 4642055517
76 言語哲学入門  服部裕幸 勁草書房 2800 200303 4326153695
77 信じるということ Thinking in action スラヴォイ・ジジェク 松浦俊輔 産業図書 2000 200303 4782801475
78 ことばから心をみる 言語学をめぐる二十話 ニール・スミス 今井邦彦 岩波書店 2700 200303 4000228293
79 英語言語学の第一歩  影山太郎 ブレント・デ・シェン くろしお出版 1600 200304 4874242774
80 ロジャース学派の現在 現代のエスプリ別冊 村山正治 至文堂 2476 200305 4784360301
81 よくわかる学びの技法 やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ 田中共子 ミネルヴァ書房 2200 200304 4623037754
82 目からウロコの文化人類学入門 人間探検ガイドブックMinerva text library27 斗鬼正一 ミネルヴァ書房 2200 200304 4623037266
83 もっと笑うためのユーモア学入門  森下伸也 新曜社 1500 200304 4788508443
84 ヨーロッパ文明批判序説 植民地・共和国・オリエンタリズム 工藤庸子 東京大学出版会 7000 200304 4130100920
85 日本家族史論集13 民族・戦争と家族 佐々木潤之介 吉川弘文館 6300 200305 4642014039
86 アイデンティティに先行する理性  アマルティア・セン 細見和志 関西学院大学出版会 1800 200303 4907654448
87 王の二つの身体下 ちくま学芸文庫カ23−2 エルンスト・ハルトヴィヒ・カントロヴィチ 小林公 筑摩書房 1500 200305 4480087656
88 多文化主義とは何か 文庫クセジュ861 アンドレア・センプリーニ 三浦信孝 白水社 951 200304 456005861X
89 チベットのモーツァルト 講談社学術文庫1591 中沢新一 講談社 1050 200304 4061595911
90 臨床心理学ノート  河合隼雄 金剛出版 2000 200305 4772407782
91 公衆の誕生、文学の出現 ルソー的経験と現代 水林章 みすず書房 4500 200304 4622070340
92 帝国と市民 苦悩するアメリカ民主政 紀平英作 山川出版社(千代田区) 3200 200304 4634648008
93 差別と環境問題の社会学 シリーズ環境社会学6 桜井厚 好井裕明 新曜社 2200 200303 4788508370
94 『象は鼻が長い』入門 日本語学の父三上章 庵功雄 くろしお出版 1600 200304 4874242782
95 幾何学の起源 〔2003年〕新 エトムント・フッセルル ジャック・デリダ 青土社 2600 200304 4791760344
96 「テロル」と戦争 〈現実界〉の砂漠へようこそ スラヴォイ・ジジェク 長原豊 青土社 1900 200304 4791760239
97 文化人類学のフロンティア  綾部恒雄 ミネルヴァ書房 3400 200304 4623036448
98 〈近代教育〉の社会理論  森重雄 田中智志 勁草書房 2800 200304 4326652772
99 日本の時代史11 一揆の時代 石上英一 吉川弘文館 3200 200304 464200811X
100 子どもたちの想像力を育む アート教育の思想と実践 佐藤学 今井康雄 東京大学出版会 5000 200304 413056207X



書 評

5つ星のうち5 教養書として五つ星の内容, 2005/03/17
レビュアー: 笛吹き@休憩中 (プロフィールを見る)   大阪府茨木市

 われわれが「当たり前」と思い込んでいることは「当たり前」のものではないことが普通であり、それは程度の問題に過ぎないことがほとんどである。このことに気づくことが真の文化理解の第一歩・・・。
 斗鬼氏は、様々な卑近な例から「当たり前」と思い込まれている価値観念を取り出して、その誤った普遍性を解凍する作業を本書の中で展開している。・・・・ 同書で得ることのできるこの知見は、「国際化時代」と喧伝される社会を生きるわれわれにとって必須の思考法であるのだ。
 読みやすい文体で記述されているため、読むのにもそう骨は折れないことも好ましい要素である。 
 (Amazon)  全文を読む 

5つ星のうち5 ほんとに目からウロコの文化人類学入門書, 2004/08/13

レビュアー: カスタマー

 なぜウンチは汚いのかなど、身近すぎて考えないような疑問を「文化」をテーマに、学問的に種明かししていく。「楽しくなければ学問じゃない」がモットーの著者が、我々の文化人類学への難しそう、堅そう、なイメージを1ページ開くごとに払拭していく、といった感じを受けた。
 内容がとても面白いので、星は文句なく5つ。身近すぎて考えもしなかった疑問を探す面白さを教えてくれる良書です。一読あれ。
 (Amazon)  全文を読む



★★★★★ フィリピンと日本語のバギオ堂 (店長名:させ たもつ)2004年9月12日登録

 「いくら努力しようとしても、努力以前に、拒否反応が起こってしまうのが清潔感の相違なのだ。 何といわれようと気持ちが悪いものは気持ちが悪い。」
 「異民族のやり方が汚らしくて我慢できない、・・というのでは、一緒に仕事もできなければ、友好関係も保てない。」
 「異民族、異文化とのコミュニケーションで不利なのは明らかに神経質な人。他方明らかに有利なのは非神経質な人だ。・・・国際化時代に有利な立場に立つのなら、語学ももちろんだが、非神経質をめざすべきなのだ。」
 確かにこれらのことは、アフリカで生活していると つくづくその通りだと納得できる。 
 そして、それが「汚い、くさい、気持ちが悪いなどということは、しょせん文化が決めたもので、それを学習させられた結果にすぎない、その程度のことなのだと思うことだ。」と結んでいる。
 文化人類学の面白さは十分に伝わって来た。
 
(セブンアンドワイ)  全文を読む 


きまぐれ島の立寄り所 (店長名:huihui)2004年4月7日登録
★★★★★
ごめんなさい。入門っていうものに、惹かれる傾向がありまして・・・。

(セブンアンドワイ)  全文を読む


「土佐礼子とQちゃんが逆だったら?」、「美人は死刑にならないのか」、『ミスター・パートナー』189号ミスター・パートナー、2004年6月

 文化人類学をやさしくわかりやすく解説。女優の原節子さんなどを例に上げた、文化人類学的見地からみた美人論についての記述(「なぜ美人は美人なのか」)の章が興味深い。


引 用

 全文を読む  

人は色をどう見ているのか

 人間は生まれながらに色や形を識別できるわけじゃなくて、経験的に学ぶことなんですね。
 じゃあ人間はどうやって色を認識していく(学んでいく)のかというと、なかなかおもしろいエピソードが書いてありました。ボクの大好きな沖縄のお話です。   シル(白)、クル(黒)、アハ(赤)ないしアハイル(赤色)、オールー(青色)の4つのみによって構成されていた。黄、緑、青、紫がすべてオールーとされていたというのである。したがって当然虹も2色ということになる
 で、さらにおもしろいことが続いて書いてあった。
 稲の発芽から成長までの稲の色は、実際にはずいぶん変化するが、オーハン(青い)であり、稲穂に身が入り、熟し始めると、穂は黄金色にかわってくるが、これはオーガマで、この頃村人は「稲の穂もオーガマになったから、もうやがて刈り取りができるぞ」と話題にする。(中略)すなわちこのオハイル、オールーという色の分類は、色そのものではなく、稲ないし植物の成長、成熟の度合いにもとづくものだという。
 このように、色は人々が生きていく上で重要な関心事にもとづいて識別分類しているんですね。
 
 色の章の最後に、ボクが文化人類学に興味持った理由がずばり書いてあった。
 ■自分の目で見ているのか
 私たちは自分の目で見ていると思い込んでいる。しかし実のところ、私たちの目には文化というフィルターが取り付けられてしまっており、私たちはそれを通して見ているのである。そしてそのフィルター民族によってさまざまで、同じ環境、同じ世界も、異なって見えているにもかかわらず、誰もが、どの民族も、自らの目で見える世界を信じて疑わないというわけである。
 ■自己客観化と自己認識
 私たちはフィルターの存在に気づかない。しかし自らが文化というフィルターを通して見ているのだという事実を知ることこそ、私たちが自己を客観化し、自分、自分たちの真の姿を自己認識することにつながる。そうして初めて、私たちは狭い、自己中心的な見方から脱して、より広い視野から物事を、他の民族を、そして世界を考えることを可能にするのである。
 
 仕事にしろ政治にしろ、自分のフィルターというものを知っておかないとうまくいかないだろうなと。だから、アメリカの自分のフィルターが当たり前だという発想は(というかフィルターに気づいてないんだろうか、知ってて確信犯なのか)許せない。アメリカだけじゃなく日本も含めて、他者のフィルター恣意性に寛容にならないといかんのじゃないのかなあと思います。

         

ロムルス暦   (砦)  全文を読む
 古代ローマの暦。紀元前740年に採用されたもので、一年は10か月と日数を数えないそれ以外の日からなっていました。この数えない約60日は冬に割り当てられていて、農業も戦争も出来ないとされていました。(参考文献・『目からウロコの文化人類学入門』P32、)