TBSラジオ 『R25ナイスQ編集部』
第9回放送 2008年12月27日 21:00 〜 21:25
今回のナイスQ「どうして宴会で全裸になると面白いの?」
ペンネーム ヨッピーさん
年末年始になると忘年会とか新年会、仕事関係の宴会が多くなります。
そこで不思議なのが、いまだに服を脱いで全裸になる人が多いこと。良く考えたら別に裸がおもしろい理由は無いのに、なぜか盛り上がります。
どうして宴会で裸になるとおもしろいのでしょうか?
略
加藤夏希
私は、お酒を飲んだら脱ぐタイプですね。なので、確かにどうして、なんで面白いのかはわからないんですけど、脱ぐ方としては快感というか、なんかこう一緒に盛り上がろう、みたいな感じなんですよ。まああんまり記憶はないんですけど。
お酒を飲んで動き回ってて暑いというのと、あと洋服が邪魔するので、脱いで動きやすい体制になりたいだけです。
全裸まではいかないですね。でも上半身を脱ぐとかそれくらい。そこまであまり覚えてないですね。
ただ、ただ、それがたしかにまわりの人は笑ってくれるんですよ。ただ何がおもしろいんかは、私はわからないですね。
略
藤井編集長
そうは言っても、なんで全裸が笑いの対象になるのかっていうことでですね、ちゃんと真面目に調べたいというふうに思っているんですが、どうなんですかデスクの石井さん。
石井デスク
そうですよね、加藤さん自分で何で笑われているのかわからないって言っていたけれど、冷静に考えてみたら、別にお風呂でも裸になるわけだし、生まれた時は人間裸なわけじゃないですか。裸の絵とか見ても別におもしろいわけじゃないのに、でもなんかやっぱ笑っちゃう人とかいたりとか、笑える芸ということで、宴会で脱いだりする人がいるわけですよね。
なんかそれが今回のナイスQということで、なんでこれで笑える、裸っておかしいんだろうねということで、今回はライターの篠本634君に調べて来てもらいました。
篠本634
この疑問についてはですね、まず何で全裸をおもしろいと思ってしまうのか。というですね、われわれ人類の笑いのメカニズムのポイントになると思うので、まずそこをですね、文化人類学の先生に、なんで私たちは全裸で笑ってしまうのかという点について聞いてきました。
テレビ番組で『世界一受けたい授業』、あれにも出演されている、文化人類学者の江戸川大学斗鬼正一先生のお話です。」
斗鬼正一
なぜ、笑うのか、ってことなんですけども、人の社会っていうのは、様々な秩序で成り立ってるわけですよ。たとえば男はこうであるとか、この場所はこうであるとか、こういう時にはこういうことしなければいけないとか、そういうことがみんなきまっているわけですよね。
そういう秩序をはみ出してしまう、これは我々の社会の秩序を壊してしまうことになります。
ですからそれを排除する必要があるわけですよね。ですからはみ出したものを排除する仕掛け、これが笑いということになります。
で、まあ、たとえば、町の中に裸の人がいたらすごくおかしいですけども、逆に銭湯にですね、スーツ姿の人がいたら、プールサイドにスーツ姿の人がいたら、すごくおかしいですね。これもやっぱりね。
ですから、裸が絶対におかしいというわけじゃなくて、どういう時にはどういう格好をしなければいけないか、どういう時にはどういう格好でよいのか、これが決まっているわけですね。
で、中でも裸になること、これは一番簡単ですね、芸なしでも、裸になれば、もう逸脱、はみ出しですから、みんな笑ってくれます。ですから簡単に笑いを取りやすい、ということで裸になる人がたくさん出てくる、ということになりますね。
藤井編集長
なるほどね。社会からはみ出す、それはなんかパンツからはみだすのと同じっていうか、はみ出しというところで笑いっていうのがあるということですね。
略