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2005年05月08日
科学
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特集:
きょうはみどりの日(その3) 富士山再生キャンペーン 美しい富士、再び

 <日本はもっといい国だ。>

 「美しい富士山を次世代に残そう」を合言葉に、今年も富士山再生キャンペーンが多彩に繰り広げられる。6年目の今年は、キャンペーンのパートナー、NPO富士山クラブ理事の野口健さんとの清掃登山をはじめ、静岡、山梨、滋賀3県の子どもたちが富士のすそ野に集うこども環境交流会議、富士山河口湖音楽祭など「環境の年」にふさわしいビッグイベントが予定されている。【七井辰男】

 ◇イベント続々

 野口さんは、ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんと今年2月の「ソトコトNPOサミット」で会談した際、富士山のごみ問題を紹介。マータイさんは「機会があればごみ拾いに参加したい」と語った。

 マータイさんは富士山が大好きで、富士山クラブの活動にも強い関心を示しており、同クラブも「再来日の機会があれば、ぜひ富士山に足を運んでほしい」(事務局)と呼びかけている。

 また、8月13日から8日間、富士河口湖町のステラシアターを主会場に開かれる富士山河口湖音楽祭では、マータイさんが提唱した「MOTTAINAI」キャンペーンと連動した企画を検討中。マータイさんの写真展やオリジナルTシャツの販売も行う。昨年始まったこども環境交流会議は、2回目の今年は富士山のふもと・朝霧高原に舞台を移し、3県の小学生60人が環境学習や小池百合子環境相との環境会議に臨む。富士山の自然を直接体験した子どもたちが、どんなリポートをまとめるか楽しみだ。

 ◇恵み生かし交流の場に

 富士山の日の2月23日と同25日に富士山クラブ主催の「富士山を考えるフォーラム」が開かれ、多彩なゲストが文化と環境の両面から語り合った。

 「お江戸と富士山」と題して毎日ホールで23日に開かれたフォーラムには、初めに同クラブ理事で女優の冨士眞奈美さんが「富士は命の母でした」と山ろくで育ったころの思い出話やハーモニカ演奏を披露した。

 後半は江戸の文化に詳しい拓殖大の竹谷靱負教授、江戸川大の斗鬼正一教授がそれぞれ江戸のランドマークだった富士山と江戸っ子のかかわりについて講演。このあと、理事の下田博次・群馬大教授の司会で、両氏と冨士さんが「富士山のありがたみとその恵み」をテーマに楽しく語り合い、会場を埋めた130人の参加者は最後まで熱心に聴き入っていた。

 25日は早稲田大学国際会議場で「富士山問答」と題してシンポジウムが開かれた。小池百合子環境相やアルピニストの野口健さん、早大平山郁夫記念ボランティアセンター事務長の山口博之さんらがパネリストとして登場。小池環境相が富士山クラブのようなNPO、NGOのボランティアが活発に活動できるよう税制面など法律の整備が必要と提言したのに対し、野口さんは「富士山をきれいにすれば、全国の山のごみ問題を解決する道が開ける」と呼びかけた。